世界初! AUVによる浮体式洋上風力発電施設(水中部)の全自動周回点検に成功!
-自律型無人探査機(AUV)利用実証事業(内閣府総合海洋政策推進事務局事業)-
- サービス・技術
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スパー型浮体(水中部)の全自動周回点検を可能とするAUV 自律制御点検システムは、ホバリング型AUVに搭載したソーナーにより浮体を検知し、浮体との距離を一定に保ちながら浮体を螺旋状に周回潜航して、高感度カメラにより浮体の画像を撮影記録するものであり、世界最先端の革新的技術です。
周回点検は、浮体を係留するため3方向に設置された、係留チェーン接続部の水深5m~7m付近で(写真2参照)、係留チェーン接続部や係留チェーン等の障害物を自律で回避しながら(写真3参照)、2周半程度周回して撮影を行いました。更に水深15m付近で、3方向に展張した係留チェーンの内側を周回して、撮影を行いました(写真4参照)。
なお、このような行動は、ROV(Remotely Operated Vehicle)ではできないものです。
全自動で周回点検を行い、撮影した浮体の3Dデータを図2に示します。
我が国における2050 年カーボンニュートラルの達成に向けて、洋上風力発電は再生可能エネルギーの主力電源化に向けた切り札とされており、沿岸のみならずEEZ(排他的経済水域)において展開される浮体式洋上風力発電に大きな期待が寄せられています。多くの洋上風力発電装置が設置されれば、その水中部の点検やメンテナンスは自動化や無人化が求められ、AUVによって行われることになると考えられます。
今後は、本実証試験の成果を活用して、着床式構造物を含む多様な形状の洋上風力発電施設、浮体係留索、ダイナミックケーブル等、の水中点検に活用できるAUV技術の開発を加速させ、2030年の水中部保守点検サービスプロバイダー事業化を目指していきます。